ウッドカービング教室[第56回]-作画のトレーニング(描画の練習)-

さて、そろろろ、えんぴつと紙を用意して、描画の練習を始めましょう。

 生きている植物を選んで、題材を決めます。

 はじめる前に、最後にどの花、フルーツ、または、Foliage(花束)を、そのものが持つ特徴をすべて、彫刻のために木に転写するか決めておきます。

 スケッチでは概略形状がわかるように、実物大になるように描きます。

 絵画的には描きません。

 ひとつの線でブロックを区切り、彫刻するとき最初に彫刻をはじめるだろうと思われる。メインの形状を最初に描きます。彫刻する際、作業を続けてできるように、ひとつひとつの造形に影とシェーディングをつけておきます。

 このように、造形が表面的なものにならないよう、造形の厚さがわかるようにしておくわけです。

 この作業を終える前に、自然のモチーフから受ける印象をベースに、モチーフをよりシンプルなデザインにしたものを同じ紙に描きます。これは面白い作業になることでしょう。

 こうして、自分の表現したい植物や、さまざまなポイントが紙に描き加えられます。

 この作業により、別個に存在していた、最終的なゴールの形が合成され、あなたが、この仕事に取り掛かるのに必要な”ヤル気”が沸いてくることでしょう。

 もし、いつも分析が(後日)問題になるのなら、簡単なスケッチを1~3枚つけておきましょう。

 こうすると彫刻するときのデザインや、表現の重要なポイントなどを理解しやすくなるでしょう。