ウッドカービング教室[第7回]-彫刻刀(2)-

ハンドルの形状

 ハンドルの形状について、説明を続けます。

 先の説明で簡単に触れましたが、サウス・ケンジントン・パターン(South Kensington Pattern円筒形のハンドル)は、かつてマホガニーで作られ、この名前のカービング学校(School of Art wood carving)が発祥の地と言われています。

サウス・ケンジントン・パターンのハンドル

サウス・ケンジントン・パターンでは、ハンドルが円筒形になっているのが特徴 です。写真はTwo Cherries(独)のツールの写真ですが、 Two Cherries社自身、このパターンのハンドルは現在製造していないようです。

 その他のハンドル(くびのところが細く、根本が太いもの)はWoodターニング(木工旋盤)で作られ、今ではほとんどが高価な物として市販されています。

Two Cherries Hornbeam handle, flat
Two Cherries Hornbeam handle, octagonal, 2 ferrules

手持ちのツールにおいて、ハンドル形状が同じパターンであったり、同じ材質である場合は、見分けられるようにマークをつけると良いでしょう。マークを付ければ、作業をしている間、ツールが散乱するテーブルの上で、最も効率的に目的のツール見つけることができます。いかに早く目的のツールを見つけるかは、カーバーによって、そのアプローチは異なります。しかし、どのような方法を取るにせよ、結果として瞬時に目的のツールを見つけられればそれで良く、決まった方法というものは存在しません。

 例えば、色を付けたり、マークや刻印を施しておくというのが、一般的な方法です。

 瞬時にツールを選択する助けがどれほど、実際の作業に有効に働くか、ウッドカービングを実際にやったことが無い人にはわからないことでしょう。