ウッドカービング教室[第42回]-ツールのハンドリング1-

ツールのハンドリング

 ほとんど例外なく、カービングツールは両手で持たれます。
 熟練した彫刻家は、たいていの場合「両手きき」です。
 「両手きき」であるアドバンテージは、木目に適した方向に、彫刻材の向きを変えることなく作業を行うことができるという点にあります。

 以降の章では、われわれは右手にツールを持つ前提で話をします。
 しかし、左手による彫刻も、右手による場合と右と左を入れ替えるだけで、まったく同じ動作でできるということを理解しておいてください。

どのようにツールは持たれるか?

 下図にツールはどのように右手で持たれて、取り回しするのか、前方方向に進む力をどのように与えるべきかが示されています。

 左手は、おおまかにどの方向にツールが進むべきかをガイドすると同時に、オーバーランしないように後ろ方向にブレーキをかける役割をします。

 この2つの動作(前に進む力をかけるということと、ブレーキをかけるということ)は独立して行われるものではありません。
 しかし、それらは自動的に協業が行われるものでなくてはなりません。

 ひとつの手だけで、前方に進む力を与える場合の結果について考えてみましょう。

 おそらく、ツールを適当なところで進むのを止めることは特に難しいか、不可能であることに気がつくでしょう。

 なぜならば、木を切るために必要となるう前方に押し出す力はツールのオーバーランを生じさせるからです。

 両手を使う場合、左手が力のチェックを行い、このような状況になることを防止します。

 練習により、この2つの手のコンビネーション動作は、自動的に行うことができるようになるでしょう。

右手をエンピツを持つように持った場合
前に押す力を書けやすくするため、右手をしっかり持った場合。
(通常、この持ち方になります)
通常の持ち方の違う角度からの写真
左手はしっかりピボットするためにツールを握っています。
(これも通常の持ち方です)
手前側に加工する場合、このような持ち方もできます。

木目の関係で、手前方向にしか刃物を進ませることができない場合、彫刻材のクランプを外して、方向を180度変えなくてはなりません。

 しかし、その再クランプの手間を省いて、ツールの持ち替えだけですばやく対応させることもできます。